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ブログを引っ越しました。こちらのブログは現状のまま凍結します。(2020年10月14日)

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PCLinuxOS 2010 の日本語入力関係の公式パッケージに関して

【2010年5月14日追記】

公式リポジトリの日本語入力関係のパッケージがそれぞれ最新版へと更新され、下で述べている問題点は全て解消されました。

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過去のエントリでも表題の件に付いて書いていますが、日本人ユーザにとっては軽視できない問題なので、2010 のリリースに際して注意喚起の意味で再度書いておきます。

PCLinuxOS 2010 では、scim 関係、uim 関係、辞書管理ツールの kasumi、それぞれのバージョンが旧いまま放置されています。実際これらのパッケージは、PCLinuxOS 2007 リリース当時のままです。

一方、Anthy に関しては 2010 では、Mandriva のものをリビルドしたと思われるパッケージが提供されています。このパッケージでは、UTUMI さんの Modified Anthy の 20091030 版を用いていて、バージョン自体は比較的新しいものとなっています。

しかし Anthy だけをアップグレードしたことによって、皮肉なことに新たな問題を引き起こしてしまっています。

Modified Anthy では辞書は UTF-8 化されており、その使用に際しては、scim-anthy は 1.2.7 以降、uim は "--without-anthy --with-anthy-utf8" というコンパイルオプションでビルドされたものが求められています。

しかし現状の 2010 の公式パッケージでは scim-anthy は 1.2.0 であり、uim はそもそも "--with-anthy-utf8" というコンパイルオプションが実装されていない 1.2.1 であり、それらの要件を全く満たしていません。また公式パッケージの kasumi は 2.0.1 ですが、これが Anthy 辞書の UTF-8 化に対応したのは 2.3 以降となっています。

それでもそれらの公式パッケージを用いて日本語入力を行うことは可能です。しかしユーザが辞書登録を行うと、ユーザ辞書が文字化けすることを確認しています。また、辞書の UTF-8 化に未対応の IME を使用することによって、予期せぬトラブルを招く恐れも否定できません。

現状、これらの問題への対応策としては以下の様な選択肢が考えられます。

  1. scim-anthy, kasumi 等を最新のバージョンを用いて自力ビルドする。
  2. Anthy を 2007/2009 のものと入れ替える。バージョン的には退行するが、辞書の文字コードに関する問題は無くなる。
  3. 拙作の野良ビルドパッケージを用いる。
  4. Anthy 以外の日本語変換システムを使用する。例えば SKK、例えば canna...
  5. 何か問題は起きるかもしれないが、気にせず現状のまま使用する。

どうするかは、各ユーザが自分で判断すべきことです。上記以外にも、「PCLinuxOS から他のディストリビューションへ乗り換える」という選択も当然ありだと思います。日本人ユーザにとって日本語入力に関する問題というのは、Linux を日常的に使用していく上でとても大きな問題ですから。

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PCLinuxOS 2010 のインストールに関して気付いたこと一点

インストーラは従来のものとほぼ同じで、過去に PCLinuxOS のインストール経験があれば迷うことは無いとは思います。

ただ一箇所、下図の Bootloader 設定画面での Security の項目は、従来のインストーラには無かった様に思います。この項目、グラフィカルな grub メニューを使用する(デフォルト設定はこれになっています)場合には、入力する必要はありません。と言うか、入力するとエラーメッセージが出て怒られます。実は私、ここに root のパスワードを入力して怒られました(^_^:)

インストール時のgrub設定画面

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PCLinuxOS 2010 リリース、と言って良いのかな?

13日 21:00 現在、GNOME 版 と、KDE の最小構成版である MiniMe 版 が先行リリースされています。その他の版も追って順次リリースされて行くものと思われます。日本国内の jaist と riken のサーバでも、上記の2つの版は既にミラー済みとなっています。

[ GNOME版 ]
[ MiniMe版 ]

で、取り敢えず GNOME 版の方を VMware Player 3.0.1 上でインストール作業を行ってみました。

インストール後に addlocale を用いて日本語化、コントロールセンター経由で日本語入力メソッドの設定、までは順調に来ましたが、肝心の日本語入力が行えません。orz

最初、~/.bash_profile に
# [added_by_addlocale]
以下の記述が在ったので、「これが原因だ!」と思ってそれらの行をざっくりと削除して再ログインしました。

しかし相変わらず日本語入力は出来ません。システムモニタで確認すると、scim のプロセス自体が起動していない状態。システム再起動しても状態変わらず。/etc/sysconfig/i18n の記述内容は問題は無いし、なんでやねん? どうも言語設定は反映してくれているのに、日本語入力メソッドの設定は反映されていない風味。

結局、~/.bash_profile に下記を記述することで日本語入力を行える様にしました。(scim-bridge の場合)

export XIM=SCIM
export XIM_PROGRAM="scim -d"
export XMODIFIERS="@im=SCIM"
export GTK_IM_MODULE=scim-bridge
export QT_IM_MODULE=scim-bridge

uim の場合は下記。

export XIM=uim
export XIM_PROGRAM=uim-xim
export XMODIFIERS="@im=uim"
export GTK_IM_MODULE=uim
export QT_IM_MODULE=xim

うーむ、それにしても、もしもこの現象が VMware Player 上での特異な例、或いは GNOME 版だけでの問題ということでは無くて他の実環境上でも起きるということであるのならば、拙作の setime の動作も大幅に変更する必要が出てくるなぁ...

【 追記 】

上で書いた日本語入力の問題ですが、今、MiniME も VMware Player 上でインストールを行ってみたのですが、こちらではその様な問題は出ませんでした。

addlocale 実行後にコントロールセンター経由でインプットメソッドの選択を行い、~/.bash_prrofile に addlocale が追記した# [added_by_addlocale]以下の行を削除することで日本語入力が行えました。

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