PCLinuxOS 2017.04 リリース
先月の 2017.03 リリース以降に提供された更新パッケージの適用やバグ修正を含んだ 2017.04 が公開されました。
今回の ISO イメージでは、Kernel-4.10.8 および xorg-1.19.3 に更新されています。また MATE は 1.18 系になっています。
なお、あらためて書く必要もないかもしれませんが、PCLinuxOS はローリング・リリースであるので、以前から PCLinuxOS を使用していてアップデートも適時行っている環境では既に 2017.04 と同等な環境となっているので、この 2017.04 を再インストールする必要はありません。
【2017.04 の日本語入力関係】
ローカリゼーションマネージャー(adlocale) で日本語化を行った場合、インプットメソッドはscim で決め打ちされていますが、2017.04 では日本語化完了直後の状態では scim での日本語入力が行えません。(ひょっとすると 2017.02 や 2017.03 でも同様だったのかもしれませんが未確認です)
取りあえず scim での日本語入力を可能にするには、scim-gtk3 と scim-qt4 パッケージをインストールし、さらに "入力メソッドの選択" (gsetime) を実行して scim を指定してください。なお、gsetime 起動時におそらく「システムに問題が見付かりました」という警告のダイアログが表示されると思いますが、その指示に従ってシステムの修正を行ってください。
これで scim での日本語入力が一応はできるようになりますが、scim の Qt5 用モジュールが無いために、Qt5 アプリ上では日本語入力が行なえません。これはつまり Plasma 5 環境ではほとんどのアプリで上で scim による日本語入力が行なえないことを意味します。
この点に関してはインプットメソッドに fcitx を選択しても同様で、公式リポジトリには fcitx-qt5 が存在しないために scim の場合と同様の問題が発生します。これを解決するには fcitx-qt5 を自力でビルドするか、あるいは拙作の野良リポジトリを使用するかしてください。
なお現時点では、公式リポジトリの ibus は正常動作しません。