メインの環境を Mageia 6.1 から 7 rc へ移行
Mageia 7 rc がリリースされました。
ISO イメージはライブ版とインストール版(Mageia では "クラシック インストール" と呼んでいる)の2種類が提供されています。
ライブ版は GNOME, Plasma, Xfce, の3つのデスクトップ環境が提供されています。インストール版は64bit版と32bit版の両方が提供されています。
32bit版のサポートを取り止めるディストリビューションが増えている中で、Mageia が32bit版のサポートを継続したことはちょっと意外でした。
ということで、メインの環境を 6.1 から 7 へ移行させました。無用なトラブルを避けるため、6.1 の環境を更新するのではなくて、インストール版を用いて新規に 7 rc をインストールしました。
インストールして気が付いた点などを日本語廻りを中心に下に書き連ねてみます。なおデスクトップ環境は Plasma 5 です。
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日本語入力関係について。
デフォルトのインプットメソッドは従来と同様に ibus で、初期状態では ibus-mozc と ibus-anthy パッケージがインストールされています。
mozc のバージョンは Mageia 6.1 の 1.11.1522.102 というかなり旧いものから大幅に更新されて 2.23.2785.102 になっています。最新の 2.23.2815.102 でないのがちょっと残念。
mozc は ibus-mozc のみの提供で、emacs-mozc, fcitx-mozc, uim-mozc は提供されていません。
初期状態では mozc-tools パッケージはインストールされていないので、ユーザーによるインストールが必要です。
anthy は Mageia 6.1 と同じで UTUMI さんの辞書の20110409版を用いてビルドしたものが提供されています。
ibus のバージョンは最新の 1.5.20 ですが、「IBus の設定」(ibus-setup) が日本語化されないというバグがあります。このバグへの修正はアップストリームには既に入っているので ibus の次のバージョンでは修正されますが、現状への応急的な対処方法としては、root 権限で下記を実行してください。
# sed -i 's/${datarootdir}/\/usr\/share/' /usr/bin/ibus-setup
fcitx 関係は Mageia 6.1 の時と同様に、日本語入力に必要となる fcitx-anthy, fcitx-mozc, fcitx-skk, fcitx-kkc 等々のパッケージの提供はされていません。つまり公式パッケージを使う限りにおいては、現状では fcitx を用いての日本語入力は不可能です。
Plasma 5 の「システム設定」に fcitx の設定機能を追加する kcm-fcitx も提供されていません。
fcitx をインストールすると依存関係から locales-zh パッケージがもれなく付いてきます。
Mageia コントロールセンター の [システム] → [システムの言語を設定] では、インプットメソッドの選択肢に fcitx が存在しません。
「ibus は嫌いだから fcitx を使いたい」という人は他のディストリビューションを選択した方が幸せになれると思います、多分。
libkkc 関係は Mageia 6.1 の時と同様に、一切提供されていません。
skk 関係も Mageia 6.1 の時と同様に skkdic 以外は提供されていません。
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日本語環境でのデフォルトのフォントは Mageia 6.1 と同様に「源ノ角ゴシック(Source Han Sans)」が使用されています。
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私の環境(CPU:A10-7800)では、初期状態では CPU のクロックは一応はステッピングしているものの、アイドル状態でも 2.3 - 3.0GHz 近辺で変動していて "高止まり" している感じでした。
そこで /etc/sysconfig/cpupower の 2 行目を下記のように修正して再起動するとアイドル状態では 1.4 - 1.8GHz 辺りで変動するようになって本来のステッピングになりました。
CPUPOWER_START_OPTS="frequency-set -g performance" ↓ CPUPOWER_START_OPTS="frequency-set -g ondemand"
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