PCLOS: Plasma 5 上の ibus のシステムトレイアイコンの異常表示について
最近はずっと uim を使っていたこともあって気付くのが遅れたのですが、現在の PCLinuxOS の Plasma 5 環境で ibus を使用した場合、システムトレイ上の ibus のステータスアイコンが正常に表示されないという問題が出ています。
図を見ていただければ分かると思いますが、キーボードのアイコン、mozc のアイコン、が重なって表示されてしまっていて、現在の入力モードを判別することができなくなっています。本来は下図のように表示されるのが正常な状態です。
ibus-1.5.19-0.2 を野良リポジトリに投入した8月14日の時点では事前のチェックで問題がなかったので、その後の PCLinuxOS 側の更新の影響だろうとは思いますが、何が原因となっているのかは分かっていません(-_-;)
取りあえずこの問題を回避するためには、ステータスアイコンの表示を諦めて ibus のプロパティーパネルを使用するという方法が考えられます。
一方、Plasma 5 上で ibus のステータスアイコンを表示させるには、ウィジェットの Input Method Panel (以下 kimpanel と表記) を使用するという方法もありますが、こちらには野良リポジトリの ibus-1.5.19 を使用すると kimpanel にステータスアイコンが表示されないという問題があります。
これは公式パッケージの plasma-desktop が ibus-1.5.4 を用いてビルドされていることによって、ibus のバージョンの不整合が起きていることが原因と思われます。
実際に plasma-desktop の公式パッケージを ibus-1.5.19 を用いて再ビルドしたところ、下図のように kimpanel に ibus のステータスアイコンが正常に表示されました。(システムトレイのアイコンと比べると ibus のそれは少し大き過ぎる感はありますが、これは kimpanel 側の仕様です)
ibus-mozc の場合にはデフォルトで3つのアイコンが表示されていますが、これは任意に変更可能です。個人的には下図のように変換モードのアイコンだけを表示させるのが好みです(^_^;)
なお kimpanel を使用した場合、ibus のショートカットキー(デフォルトでは [Super]+[Space])による変換エンジンの切り替えが行なえないという問題があります。
ということで需要があるかどうか分かりませんが、この ibus-1.5.19 を用いて再ビルドした plasma-desktop-5.14.1-1.1 を野良リポジトリの nora-test セクションに投入しました。
ちなみに kimpanel には fcitx のアイコンも表示されます。こちらは kimpanel への対応を fcitx 側が行っているために、ibus の場合のようなバージョンの不整合による問題は発生しません。
【 2018年11月2日 追記 】
今までは ibus の起動を $HOME/.i18n に記述した環境変数 XIM_PROGRAM で行っていましたが、これを止めて $HOME/.config/autostart 下に置いた ibus.desktop で行うように変更してみたところ、システムトレイアイコンの表示が正常になりました。
要は ibus を起動するタイミングの問題みたいなのですが、なぜそうなるのかという根本的な原因は分かっていません(-_-;)
この起動方法でも MATE 上でも問題が無いことを確認したので、極めてその場しのぎ的な対処方法ではありますが、この起動方法の変更を反映させた setime-2.2 を野良リポジトリに投入しました。
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