ibus の gedit 上でのTABキーの動作について
ibus を使用している環境で gedit 上で日本語入力を行う際、予測変換の候補窓が表示された時にTABキーを押しても候補の語句は選択できず、入力中の文字列の前にタブが挿入されるという動作になってしまいます。これは anthy と mozc のどちらを使っても同じです。
候補窓が表示される
TABキーを押すと入力中の文字列の前にタブが挿入されてしまう
期待される動作
ibus を使用していても、leafpad や kwrite などの gedit 以外のエディタではこの様な動作にはならず、TABキーで候補窓の語句を選択できます。また、scim 及び uim では gedit 上でも TABキーで候補窓の語句の選択が行えます。このことから、これは ibus のバグではないかと私は疑っていました。ibus のサイトにも Issue 1068 - TAB key is unusable in gedit としてレポートが上がっています。
その様な中、「またgedit使えるかな?: たわごと」経由で「Ubuntu 10.10でgeditを使用している際、予測変換でtabキーを押した場合tabが入る場合の対処法 - いくやの斬鉄日記」という情報を得ました。
それによれば、これはibusの仕様変更によるものであり、バグではありません
とのことだそうです。そしてこの問題の対処方法は下記。
対処方法は、/etc/environment に
IBUS_SNOOPER_APPS=gedit
という1行を追記し、保存して再起動してください。
この対処方法を実行してみたところ、期待される動作を行ってくれる様になりました。(私の環境では、再ログインを行うだけで設定変更が反映されました)
【 2010年10月23日 追記 】
ibus-1.3.8 でこの問題に対する修正が入り、期待通りの動作をする様になりました。なお、上記の対処法を実施されていた方は、/etc/environment の内容を元に戻してください。
コメント
何が違うんだろう。
当方では 1.3.8 で問題は解決して、1.3.9 でもそのまま行けてるのですが。。。
ibusの仕様変更とのことなので、Mozcは関係ないかなとは思うのですが、当方これで解決しました。
(記事中でも書いているのですが、このTABキーの動作の問題はanthyでも発生していましたので)
ご自身でビルドされたmozcでは、何かパッチを当てたり特別な設定をされたりしているのでしょうか?
そうなんですよね……
ビルドについては、パッチは当てずにそのままビルドしました。
ビルド方法も、本家ibus wiki のインストールマニュアルに従ったものなので特殊なビルド方法ではないと思います。
知り合い曰く「データが相互に出入力されるプログラムは片方だけじゃなく両方最新の状態にするとか入れ直すかしたら、動くこともあるかもしれないね」とのことで(知り合いにはibusとかmozcのことは話していなかったのですが)。
その辺りどうなのでしょう? なんだか質問を質問で返してしまって恐縮ですが。
他のアプリケーション等々でも「バージョンを上げたら不具合が出た」という話はまま聞くことなので、その様なことが絶対にないとは言えませんね。
ただ、今回のケースではibus側は1.3.8で修正されて、その後1.3.9がリリースされて現在に至っています。
その間、mozc側も幾つかのバージョンが出ていますが、私の環境では、ibus-1.3.9とmozcの一つ前のバージョンの組み合わせでも問題は発生していませんでした。
従って、mozc側のバージョンによって問題の発生が左右されているという事は考え難いのではないかと思います。
で結局のところ、fooさんやdagashiさんの環境で何故問題が解決されなかったのか私には分からない、という何とも情けない話になります(汗
※ あ、fooさんにテスト用に新規ユーザを作成して頂いて、そのユーザでも問題が発生するか確認して頂いたら良かったかなぁ・・・