2021/07/05(月)Mageia 8: 本日の野良リポジトリ (2021-07-05)

下記のパッケージを nora リポジトリに投入しました。

  • mozc-2.26.4423.102-1
    • Mozc を 2.26.4423.102 へ更新しました。
    • fcitx5-mozc を rev.7fbfca9 へ更新しました。
    • 郵便番号データを2021年6月30日版へ更新しました。
  • mozc-ut-neologd-2.26.4423.102-1.20210627
    • mozc パッケージと同じ更新内容に加えて、Mozc UT NEologd Dictionary を 20210627 へ更新しました。

【ビルドツールの変更を見送った件について】

Mozc の2021年6月5日の更新の 2.26.4395.102 から、Linux でのデフォルトのビルドツールが従来の GYP から Bazel へと変更されました。これにより GYP を用いたビルドはメンテナンスモードとなり、Mozc の新たな機能などは Bzael を用いたビルドでのみ提供されるようになりました。

GYP build is under maintenance mode. While the existing targets are supported by both GYP and Bazel as much as possible, new targets will be supported by Bazel only.

Targets only for Bazel:

  • Zip code conversion (//server:mozc_server)
  • Qt-based candidate window (//renderer:mozc_renderer)
  • Build rules for icons (//unix/icons)

(https://github.com/google/mozc/blob/master/docs/build_mozc_in_docker.md より引用)

上の引用文にもあるように、Bzael でのビルドでは ibus-mozc で使用される mozc_renderer が従来の GTK+2 ベースから Qt ベースへと変更されました。(GYP でのビルドでは従来通りの GTK+2 ベースとなる)

GTK+2 のサポートが終了していることを考えると、Bazel を用いたビルドに移行したいところですが、2.26.4395.102 では、Qt ベースの mozc_renderer で CPU 使用率が 100% 近くになるという問題が発生していました。この時は ibus-mozc で日本語入力を行うと確実にこの問題が発生するという状況でした。

その後、6月13日の更新の 2.26.4403.102 でこの問題に対する修正が入り、この問題は解決したかに思えました。しかし当方の環境では発生する頻度はかなり下がったものの、日本語入力を続けているといつの間にかこの問題が発生しているという状況が今回の 2.26.4423.102 でも依然として続いています。

この問題が完全に解決されない限り、Bazel を用いたビルドへの移行は難しいかなと考えています。従って今回のビルドも今までと同様に GYP を用いています。

2021/03/31(水)Mageia 8: 本日の野良リポジトリ (2021-03-31)

下記のパッケージを nora リポジトリに投入しました。

  • mozc-2.26.4325.102-1
    • Mozc を 2.26.4325.102 へ更新しました。
    • fcitx5-mozc を最新のリビジョン(fa4ec99)へ更新しました。
    • uim-mozc を生成するためのパッチに、mozc-2.26.4325.102 へ対応させるための修正を加えました。
    • 郵便番号のデータを2021年3月31日版へ更新しました。
  • mozc-ut-neologd-2.26.4325.102-1.20210329.1
    • mozc パッケージと同じ更新内容に加えて、Mozc UT NEologd Dictionary を 20210329.1 へ更新しました。

      今までは Mozc UT を Mozc UT NEologd として再ビルドする際には、NEologd と jinmei-ut の2つの辞書のみを有効にしていましたが、今回はそれらに加えて SudachiDict も有効にしています。(SudachiDict のライセンスも Apache-2.0 です)

      ただし、SudachiDict を加えることによってどの程度変換精度が上がるのか、私自身もよく分かっていなかったりします(-_-;)

2021/03/03(水)Mageia 8 (x86_64) 用の野良リポジトリを公開

野良リポジトリを利用される方は、先に Mageia 8 (x86_64) 野良リポジトリ の記事をお読みください。

【パッケージ一覧】

2021年3月3日現在、Mageia 8 用の野良リポジトリに置いているパッケージは下記の通りです。(太字がソースパッケージで、その下がソースパッケージからビルドされたバイナリーパッケージの一覧と注釈です)


[公式リポジトリでは提供されていないパッケージ]

fcitx5-5.0.5
  • fcitx5
  • fcitx5-devel
    • fcitx5 をインストールすると、fcitx5-gtk3, fcitx5-configtool, fcitx5-qt が同時にインストールされます。
    • [注意]fcitx と fcitx5 は排他的選択となります。
fcitx5-anthy-5.0.3
  • fcitx5-anthy
fcitx5-configtool-5.0.3
  • fcitx5-configtool
  • fcitx5-migrator
    • fcitx5 移行ツール。既存の ver.4 の fcitx の設定を fcitx5 へインポートします。
    • fcitx5-configtool をインストールしても自動的にはインストールされません。必要に応じて入れてください。
  • fcitx5-migrator-devel
  • kcm-fcitx5
    • KDE Plasma 用の fcitx5 の設定ツール。
    • fcitx5-configtool をインストールしても自動的にはインストールされません。必要に応じて入れてください。
fcitx5-gtk-5.0.4
  • fcitx5-gtk
  • fcitx5-gtk2
    • fcitx5 の gtk+2 用のモジュールですが、fcitx5 をインストールしても自動的にはインストールされません。環境に応じて入れてください。
  • fcitx5-gtk3
  • fcitx5-gtk4
    • fcitx5 の gtk4 用のモジュールですが、fcitx5 をインストールしても自動的にはインストールされません。環境に応じて入れてください。
  • fcitx5-gtk-devel
  • fcitx5-gtk-gir
fcitx5-qt-5.0.3
  • fcitx5-qt
  • fcitx5-qt-devel
fonts-otf-japanese-ipaex-00401
  • fonts-otf-japanese-ipaex
  • fonts-otf-japanese-ipaex-doc
  • fonts-otf-japanese-ipaex-gothic
  • fonts-otf-japanese-ipaex-mincho
    • IPAex フォント ver.004.01
fonts-otf-japanese-ipafont-00303
  • fonts-otf-japanese-ipafont
  • fonts-otf-japanese-ipafont-doc
  • fonts-otf-japanese-ipafont-gothic
  • fonts-otf-japanese-ipafont-mincho
    • IPA フォント ver.003.03
fonts-ttf-japanese-migmix-20200307
  • fonts-ttf-japanese-migmix
    • MigMix フォント ver.20200307
fonts-ttf-japanese-migu-20200307
  • fonts-ttf-japanese-migu
    • Migu フォント ver.20200307
fonts-ttf-japanese-monapo-20170722
  • fonts-ttf-japanese-monapo
    • Monapo フォント ver.20170722
jdim-0.5.0
  • jdim
    • 5ちゃんねる用ブラウザ JDim ver.0.5.0
    • [注意] JDim は5ちゃんねるの API に対応していないため、JDim 単独で5ちゃんねるを閲覧することはできません。
mozc-ut-neologd-2.26.4297.102-2.20210222.1
  • mozc-ut-neologd
  • mozc-ut-neologd-tools
  • ibus-mozc-ut-neologd
  • fcitx5-mozc-ut-neologd
  • emacs-mozc-ut-neologd
  • uim-mozc-ut-neologd
    • Mozc UT NEologd Dictionary ver.20210222.1
setIM-3.3
  • setIM
    • 拙作のインプットメソッド選択・設定ツール (ibus, fcitx5, fcitx, uim に対応)
    • KDE Plasma 環境で ibus が選択された場合には、Input Method Panel に ibus のアイコンが表示されるようにしています。
    • [注意] setIM は GNOME 環境に対応できていません。setIM で ibus 以外のインプットメソッドを選択しても、それだけでは選択したインプットメソッドを GNOME 上で正常に動作させることはできません。
sylfilter-0.8
  • sylfilter
  • sylfilter-devel
    • 迷惑メールフィルターツール ver.0.8
xcb-imdkit-1.0.2
  • lib64xcb-imdkit1
  • lib64xcb-imdkit-devel
    • fcitx5 をビルドするのに必要です。

[公式パッケージより新しいバージョンでビルドしたパッケージ]

fonts-ttf-japanese-0.20180604
  • fonts-ttf-japanese
    • UmePlus ゴシックフォント ver.20180604
mozc-2.26.4297.102
  • mozc
  • mozc-tools
  • ibus-mozc
  • fcitx5-mozc
  • emacs-mozc
  • uim-mozc
cldr-emoji-annotation-37.0_13.0_0_2
  • cldr-emoji-annotation
  • cldr-emoji-annotation-devel
ibus-1.5.24
  • ibus
  • ibus-devel
  • ibus-dicts-emoji
  • ibus-gtk
    • ibus の gtk+2 用のモジュールですが、ibus をインストールしても自動的にはインストールされません。環境に応じて入れてください。
  • ibus-gtk3
  • ibus-gtk4
    • ibus の gtk4 用のモジュールですが、ibus をインストールしても自動的にはインストールされません。環境に応じて入れてください。
  • ibus-ui-gtk3
  • lib64ibus1.0_5
  • lib64ibus-gir1.0
ibus-anthy-1.5.12
  • ibus-anthy
  • lib64anthy-gir9000
  • lib64anthygobject1.0_5
  • lib64anthygobject-devel

2021/02/10(水)Mageia 8: Noto フォントと Source Han フォントの共存で問題発生

初っ端にお断りしておきますが、Mageia 8 のデフォルト状態では Noto フォントはインストールされていますが、Source Han フォントはユーザーが自分でインストールする必要があり、デフォルト状態では以下に書く問題は発生しません。つまりいわゆる一つの「おま環」です(-_-;)

【環境】

Mageia 8 rc をインストール版のISOイメージを用いてインストールした KDE Plasma デスクトップ環境。

【問題の概要】

Firefox などの GTK アプリ上でのフォントの変更が反映されない。

【問題の解決方法】

問題が発生している環境には Source Han フォント(パッケージ名は fonts-otf-source-han)がユーザーによって追加インストールされた状態であったが、これを削除したところ問題が解消した。

【考察】

問題の原因は下記のいずれかだと愚考している。3 が一番怪しいか?

  1. Notoフォントと Source Han フォントはその成り立ちからして双子のような関係であること(但しフォント名やファイル名は異なるので直接的なコンフリクトを起こすとは考え難い)

  2. Mageia 7 でのデフォルトの日本語フォントは Source Han フォントであったが、Mageia 8 では Noto フォントに変更された。

  3. Mageia 8 での Noto フォントには plasma-workspace 等の Plasma 関係の複数のパッケージが依存している(それ故 Plasma 環境では Noto フォントの削除は事実上不可)

ちなみに Mageia 7 では Noto フォントに依存している Plasma 関係のパッケージは無く、Noto フォントと Source Han フォントの両方がインストールされた環境でも上記のような問題は発生しない。