2020/10/12(月)PCLinuxOS の APT は https に未対応

本日、「PCLinuxOS の野良リポジトリが利用できなくなっている」旨の連絡を頂いて調べてみたところ、 apt-get 実行時に
The method driver /usr/lib64/apt/methods/https could not be found
というエラーが出ていました。どうやら https でリポジトリにアクセスする為のモジュール(?)が無いということのようです。

実は昨日、当サイト全体の https 化を行いました。その際、http 経由でのアクセスを自動的に https に転送する設定を有効にしたのですが、この影響で PCLinuxOS の野良リポジトリへのアクセス時に上記のエラーが出るようになってしまいました。

この原因は PCLinuxOS の APT が https に対応していないことにあります。

Debian系では apt-transport-https というパッケージが提供されていて、これをインストールすることで apt が https に対応可能になるとのことですが、残念ながら PCLinuxOS ではこのパッケージは提供されていません。従って現状では、PCLinuxOS では https なリポジトリは利用できないということになります。

取りあえずの対応として、http から https への自動転送機能を無効にしました。これで今は野良リポジトリは正常に利用できるようになっています。

PCLinuxOS 野良リポジトリ

2020/10/11PCLinuxOS
【2023年8月1日 追記】
PCLinuxOS 用の野良リポジトリの更新を終了しました。今後、リポジトリを更新することはありません。


拙作の PCLinuxOS 用の諸々の野良パッケージの為に、APT のリポジトリを提供しています。

なお、現在はメインの環境を Mageia へ移行したため、PCLinuxOS 用の野良リポジトリは放置状態に近くなる可能性が高いと思います。

* PCLinuxOS 用の野良リポジトリの追加方法
ターミナルで下記を実行することで野良リポジトリが追加され、apt-get コマンドや Synaptic でこのリポジトリを利用できる様になります。
# echo "rpm http://tomcat.nyanta.jp/linux/PCLOS/apt/ x86_64 nora nora-test" > /etc/apt/sources.list.d/nora.list 
(/etc/apt/sources.list に野良リポジトリを追記するのではなくて /etc/apt/sources.list.d/ 下に野良リポジトリを記述したファイルを置くのは、apt-sources-list パッケージが更新された際に /etc/apt/sources.list がリフレッシュされて追加した野良リポジトリが消えてしまうのを防ぐためです)

Synaptic で野良リポジトリの登録を行う場合には、Synaptic のメニューから [設定] → [リポジトリ] と進んでリポジトリの設定画面を開き、左下の [新規] ボタンをクリックして下図の様に入力します。
img353_synaptic-nora-repo.png

URI: http://tomcat.nyanta.jp/linux/PCLOS/apt/
ディストリビューション: x86_64
セクション: nora nora-test

【注意1】セクションの nora-test には、テスト用のパッケージを置いています。これらのパッケージを使用しない場合には、nora-test の部分は記述する必要はありません。

【注意2】Synaptic で野良リポジトリの追加を行った場合には /etc/apt/sources.list に追記されるため、apt-sources-list パッケージが更新された際には消えてしまいます。

【注意3】野良リポジトリの登録後は、リポジトリの再読み込みを必ず行ってください。